笑の大学

笑の大学 スペシャル・エディション [DVD]

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まーほんとに、役所広司、うまいですねぇ。役所広司の見せる120分一人芝居、見たいな映画でした。いやまぁゴローちゃんもいたけれども、この人の演技はいつでもマイペースだからなぁ。でもま、文学青年という趣もあり、これはこれで違和感無かったかも。キャスティングの勝利ですね。
舞台は戦時中の昭和初期、劇団の脚本家と、それを検閲する検閲官のお話。役所扮する、生真面目・かたぶつを絵に描いたような検閲官が、喜劇の台本の検閲をしているうちに、いつの間にやら脚本家と一緒になってもっと面白いものを作り出そうとのめりこんでいってしまう。
最初はなんだかテンポに乗り切らないような進行だったけれども、検閲官の心境の変化とともにお話のテンポも徐々に上がっていく。「一体今のどこが面白いんだ!?」なんていわれてネタの解説をするゴローちゃんの哀れなこと。哀愁そそります^^;
そんな幾多の試練(?)を乗り越えながらも完璧な台本が出来上がり、2人の間に信頼関係が築かれるのはいいけど、あれ、まだ時間たくさん余ってるよ?とか思ったらもうひと波乱。展開うまいです。さすが三谷幸喜
三谷さんの自叙伝(?)のような、練り込まれた脚本と、役所さんの演技力とで、破綻無くきれいにまとまってます。欲をいえばまとまりすぎてて、この前見た「下妻物語」のようなあふれ出すパワーみたいなものはないですが、ま、これはこれ。オススメできる良作であることに間違いないです。


私的評価:★★★★


最近の映画は豪華脇役ゲストにどれだけ気づくか、っていうのが多いですね。木梨ノリさんとか出てたみたいだけれど、気づかなかったなぁ。