Vフォー・ヴェンデッタ

Vフォー・ヴェンデッタ (竹書房文庫)
ちょっと政治・思想的な雰囲気もあり小難しいかなと身構えての鑑賞でしたが、思ったよりは結構面白く見れました。
確かに、独裁やら統一主義やら反政府活動やらで、思想的なにおいはプンプンだけれども、統制側、テロ側の立場をかなりデフォルメして描いているので、普段のほほんとそんなこと微塵も考えないおいらにとっても設定は非常に分かりやすい。また、古典の引用や言葉遊びの台詞もおおいけれども、これも「イノセンス」のほうがよっぽど難解(というかイノセンスはもはや意味不明の領域に達してる気がする)。まぁそういった小難しい設定は物語の重さ・よどみを演出するのにちょうど良いアクセントになってます。マトリックスのとってつけたような思想よりはまだ説得力があったかな。
さすがにウォシャウスキー兄弟、映像の演出はカッチョ良いです。エッジの輝きを残しながら飛んでいくナイフ、スローモーションで切りまくる"V"、ドミノ、雨・・・。まぁ、ぶっちゃけマトリックス的ではあるんだけれど、まず映像ありきだったマトリックスよりは、うまいこと物語と調和した映像となってる、と思う。
物語としては、"V"の生き様、ヒロインの成長(?)、というところよりも、第3の主人公・刑事の視点で見た進行がよかったです。これまで国や職務に忠実だった刑事が、捜査を続けるに従い公表されない暗部に迫っていくといった刑事モノとしての側面が、ありがちな展開ではあるけども、オイラとしては一番面白かったかな。
まーそんなわけで、超映画批評さんでは評価低めな作品でしたが、たしかに言わんとしてることを全て理解できたかといえば否かもだし、ノー天気に楽しむ作品でもないけれど、でも、それなりに楽しめました。


私的評価:★★★★


ヒロインのナタリー・ポートマン、レオンの女の子なんだね。そういわれればなんとな〜く面影がある・・・かな・・・? アミダラ姫の顔は忘れちゃったなぁ^^;