APPLESEED

APPLESEED [DVD]

いや、なかなかこれはカッチョいいですよ。
一見したときの人間の造形がどうもフィギュアみたいに見えて気になってしょうがなかったんだけれども、2、30分も見てたら慣れてきたのかそんなことはどうでもよくなってきました。ワイヤーカッターを操るアンドロイドとの対決シーンの動きなんてカッチョよすぎです。人物がフィギュアチックなのを除けばマトリックスにも負けない映像だと思う。気合の入ってるシーンの出来はピクサーやドリームワークスなんかにも勝るとも劣らない出来ですよ。・・・「気合の入ってるところは」、ね。いいシーンも多いだけに、逆に気合の抜けたシーンの脱力具合も目立ってしまい少しトホホです。
SFや世界設定が先行してるようなストーリーで、そういった作品に慣れてないとちょっととっつきにくいかもしれないけど、それでも他の士郎正宗作品（というより押井守の息のかかった作品）と比べると、説教くさくもなく、非常にストレートな展開。やたら思わせぶりな台詞で結局何が言いたいのかよく分からないイノセンスよりも、素直に楽しめます。このあたりも好印象。
アメリカだったらやっぱりVFX駆使して実写との融合で作りそうなアクション作品ですが、日本は無理に俳優使わずに、得意分野、得意技術を生かして作品としていいものを作った、といういい成功例じゃないかと思います。もっと評価良くてもよさそうだけどなぁ。

私的評価：★★★☆

しっかし、全身メカのアンドロイドが瀕死の重傷負って「げほげほ」って咳するってのはどうかと思うけどなぁ・・・。横隔膜使って肺呼吸してるの？「ごぱっ」とオイルでも吐血するのか！？