『プラネテス』幸村誠 全4巻
- 作者: 幸村誠
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/01/20
- メディア: コミック
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そんなわけで、アニメ「プラネテス」の原作となる漫画です。この作者、これがデビュー作ということで、さすがに最初2話の絵は微妙な感じです。それが3話目からとたんに画風が変わります。初出をみると、2話と3話の間が1年ほどあいている模様。どこぞでアシスタントでもして修行してきたのかな?
所々異なりはするけど、骨格はアニメ版を踏襲してます。いや、逆だね。コミック版を元に脇役を付け加えストーリーを再構成したのがアニメ版です。アニメ版は美形や女の子や盛り上げキャラを追加しエンターテイメント性を増し、会社や社会といった舞台を強調して現代の視聴者に受け入れやすく配慮してます。
一方コミック版は登場キャラも少なく、話は主人公ハチマキの内面の変化・成長を主眼に据えてます。そのあたり、ちょっと地味かも。ただ絞られてる分、アニメではなんだか描写不足で唐突に感じられたハチマキの心情変化が、じっくりと丁寧に描かれてて、あーそういうことなのね、と少し納得できた気がします。
そして、なんといってもコミック版は、「あねさん」ことフィーがすっごい生き生きと描かれてて、イイです。35歳子持ちの人妻だけど。バイクと犬の回はこのコミックの中でも1番好きな話かも。主人公出てきてないですが。
守るものもあり社会での立場もあり、いつの間にか自分を見失い飼い慣らされ大人を演じてしまっている。そんな呪縛から抜け出し自分で自分のやりたいことを見つけ立ち向かっていく。いちサラリーマンとして、そんな生き方に憧れずにはいられません。
アニメ、コミックともいい感じですが、どちらかといえばおいらはコミック版のが好きかも。緩急のつけ方もコミックのがツボに来ます。アニメ版に比べとっつきにくい感はありますが、アニメ見て、気になった人は原作もオススメしときます。
にしても、SF漫画家は番外編で4コマをつけるのが好きなのかなぁ??