「PLUTO (1)」浦沢直樹

PLUTO (1) (ビッグコミックス)

PLUTO (1) (ビッグコミックス)

いろんなとこで取り上げられてて、結構気になってた作品。ようやく読みました。
いや、いいわ、これ。一発ではまってしまいました。
ロボットとの共存が当たり前の世界観。羊たちの沈黙を思わせるブラウ1589。
ノース2号のくだり、孤独で偏屈な老人と、暗い過去をもつ執事との交流は、MASTERキートンやMONSTERでも似たようなシチュエーションはあるし、いろいろな作品で語りつくされたシーンでもあるけども、この話だけでもひとつの物語として訴えてきます。
浦沢直樹は、ホントに冷静に、計算されつくしたようにマンガをを描く印象があるけど、その抑えた演出がたまりません。
ちなみに原作となる、鉄腕アトムの「地上最大のロボット」については、おいら全く知りません。が、そんな事は関係なく、物語にぐいぐい引き込まれました。というか、知らないおかげで第1話からびっくりです。アトムと主人公の出会いのシーンんなんかはゾクっときます(アトムとは最後4Pで出会った「だけ」なんだけどね)。知ってる人にはどのように映るか気になるところでもあります。


浦沢さんは、自分で原作からやるよりも、人の原作をもとに広げていくほうがいい、ってのを何かで聞いた気をするけど(YAWARAとかMONSTERとか、面白いんだけどちょっとうだうだしすぎって感もあるよね)、これはまさにその通り! と思える作品です。
かなーり大河ドラマになりそうだなぁ。2巻が待ちきれないかも。ビックコミックを立ち読みリストに加えなければ^^;


今回おいらが買ったのは通常版のほうだけど、愛蔵版も気になります。買っちゃおうかな。